パッセンジャーシートを開けたところです。
 そういうことで、Z1000最大のギミックをクリアしますと、左の写真のような状態になります。
ご覧のように、物入れスペースと、車載工具が現れます。物入れのスペースとしては、レインウェアぐらいは入る程度でしょうか。外観から想像するよりもは、スペースがあります。
また車載工具の左右には少々見難いですが、二つフックがあります。これはヘルメットホルダーとして使うものです。
ちなみに、ライダーシートはボルト一本で止められており、これを取りますと、バッテリーにアクセス出来ます。バッテリーのメンテナンス性は抜群です。
 今度は、シートカウルを下側から見た写真が、右のものです。ここには荷掛用のフックが二つあります。裏を返しますと二ヶ所しか掛けるところが無く、掛けてしまうとカウルにどうしても強く触れてしまいます。概ね使い勝手、装備も良いバイクですが、この部分は何とかしないとロングツーリングは難しいかもしれません。まず、恐らく簡単に装着できるバックが用品としてあるとは思うのですが・・・・

LEDテールランプです。
 テールカウルを後ろから見ます。このバイクのポイントになるLEDテールランプは、左のように、無駄な突起がなく、テールが”かちあがった”スタイルを強調しています。
実際に点灯すると、明るく被視認性(つまり周りの車やバイクが見つけてくれるかどうか)は抜群です。しかも切れにくいとのことですので、これから出るバイクは大方、LEDになっていくのでしょう。またテールカウル下のフェンダーは、どことなくDucatiのモンスターを彷彿とさせるものがあります。これもストリートファイターのスタイルを演出する意匠のようです。
 更に視線を下げて、マフラーの後端部を見てみます。とにかく細い、そして左右の張り出しが少ないのが印象的です。ちなみに簡易的にチェックしてみましたら、Z1000でホイールの中心から右マフラーの端まで約26cm、比較対象として、ZRX1200を測ってみたところ約33cmありました。実に7cmも張り出しが少ないことにより、街中でのすり抜けが気分的にも楽になりますし、これによって生まれた、深いバンク角を楽しむことも出来ます。
また述べ遅れましたが、外観の仕上げは秀悦で、これまでの純正マフラの見方を一変させるほどの魅力があります。

光り輝くクワッドマフラー。

この方向からセンサーが二つあるのが確認できます。
 左が、このモデルのある意味一番の目玉、インジェクションユニットです。以前のプレビューで書きましたが、このインジェクションユニットにはライダーの操作するスロットルバルブと、もうひとつ負圧キャブのバキュームピストンの働きをする、セカンダリバルブがあります。このためご覧のとおり、二つポジションセンサー(スロットルがどの程度開いているか情報を取るセンサー)がついています。
 なお、オーナーになられた方が気になる、アイドル回転調整ねじはスロットルユニットの下、ど真ん中にあります。
 さて、細かいところを紹介してゆきましょう。
スイングアームと、リヤブレーキ周りです。スイングアームはZX-9Rと同じ六角断面構造をしています。ブレーキキャリパーはピストン片押しですが、リヤですので制動力に問題はないでしょう。また、キャリパーの取り付けはトルクロッドの無いタイプで全体的に軽そうです。

リヤサスを下からみたところです。
 左は、リヤサスを下から見たところで、赤いバネのショックユニットが印象的です。リヤサスユニットはリンクを介して(Kawasaki的にはユニトラックですね)フレームとスイングアームに取り付けられています。このリンクや、レバーの長さで乗り味が一変する、非常に大事な部分でもあります。このレバーの長さを変えれれば、車高を変えられるはずですが・・・
 右の写真は、どこだか判らないかもしれませんが、これは右側のタンク下とラジエターの隙間です。シルバーに見えるのが、ラジエターカバーです。さて、ここでお話したいのは、隙間に見える二本のボルトです。
 普通はまず無いと思いますが、エンジンを降ろすときに、このボルトを外すと簡単に脱着できる、というものです。
 スパークプラグや、エアクリーナーの着脱性はこれから見ていきますが、どうやら、全体的に整備性の良い車両である、と言えるのではないでしょうか?これは販売店だけではなく、オーナーの方にもきっとプラスになるはずです。

右側タンクとラジエターの隙間です。
 そして、整備といえばオイルフィルター。
ノーマルのエキゾーストパイプであれば、このように比較的容易にアクセス出来ます。またここでは見えませんが、オイルフィルター(エキゾーストパイプの真中に見える黒い筒状のものです)の後ろには、水冷オイルクーラーがあります。コンパクトで高性能を実現しているはずです。
 さてTamaShopでは、オレンジだけでなく、ブラックの車両も入荷しています。こちらはオレンジとはまた違って、非常に締まって見えます。これまでの写真で見ると、真っ黒に見えていましたが、実際の車両は、右の写真のように、かなりメタリック感の強い色で、太陽光の下でみると、結構キラキラします。
左半分のメタリックの部分に注目!
 さて、このブラックの車両を後ろ上から見てみました。もちろんブラックのチャームポイント赤シートが目立ちますね。
また、タンクの後部の絞込みに注目してください。この部分はかなり細身に出来上がっています。
 さていかがでしたか?かなり駆け足でご紹介させていただきましたが、ここまで読んでいただけたら、お分かりになると思いますが、非常にまじめに造られており、整備性、安全性等々の面からも秀悦であるという印象を受けました。あとは乗ってみないと判らない、早く乗りたい!といった感じです。なお、以前から気にしていました足付き性ですが、細身のタンク周りのお陰で、良いとはいえませんが、ZRX1200Rあたりと比べて多少悪いかな、程度といえます。ハンドルへの距離はとにかくコンパクト。スーパースポーツのアップハンドルといった感じです。
 またエンジン音は、当たり前とはいえ普通の音です。クワッドマフラーだからといって特殊な音はしません。あくまでもスーパースポーツ系の音と言っておきましょう。むしろ気に入ったのは空ぶかしした時のレスポンスの良さで、これはZRXやゼファーにはない、これまでのネイキッドとは大分印象が違います。ますます乗るのが楽しみです。

 もちろんお約束どおり、TamaShopではこのZ1000皆様にお試しいただく為に準備中です。2月1日から試乗可能になります。試乗されたい方は、お電話かメールでご連絡をお願いします。
第三回 了
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